介護業界で働く皆様。

正直、誰でも利用者にイラっとした事はあると思います。
その家族に対してもイラっとした事があると思います。
利用者や家族は良い方ばかりではありませんよね。

恐らく利用者や家族からすると、悪い事をしている意識はないと思います。

しかし、介護職員に責任がある場合もありますが、実際には介護の現場を知らない利用者やその家族、利用者の性格を知らない家族、などからクレームが入る事が多いのです。
介護の現場を知っている方や、利用者の性格を知っている家族からは、ほとんどクレームはありません。

介護の現場でも最大限の努力をしています。
しかし、どうしても防げない事や、理解してもらわなければ仕方のない事も多くあるのです。

さて、実際に体験した事がある事や、よく聞く困った利用者や家族、クレームの代表的なものを見ていきます。
介護職員の方は「あるある」と思われる方や、利用者家族からすると「あ、私もやってたかも…」と思う事があると思います。


もくじ


例1、転ばせるな

高齢になって来ると足腰が弱って来る為、歩いたり立ったりという行為が難しくなって来ます。
その為に車椅子を使用する方も多くなってきます。
このような方は特に転倒の危険があります。
もし転倒してしまえば、骨折してしまったり、打ち所が悪ければ命に係わる事もあります。
骨折してしまうと、高齢者の場合は寝たきりになってしまうリスクも高くなるのです。
その為、介護施設などでは転倒に関しては、かなりシビアになっています。

しかし、高齢者の口癖は「このくらい大丈夫」です。
足腰が弱っているという意識がない、車椅子を使用しているのに立てない事を忘れる、そもそも立てないと認識していないなどなど、という方が非常に多いです。
このような方は特に転倒の危険が大きいです。

介護施設などでは、転倒にはかなり気を使っていて、いかに転ばないようにするか、恐らく1番に考えている事だと思います。
しかしどんなに気を使っても、100%防ぐ事は出来ません

介護施設では、利用者1人に介護職員が1人付くわけではありません。
約70人の利用者に、早番3人、遅番3人、夜勤3人。
日勤はいない場合も多く、いても1人か2人程度の所が多いと思います。
人員に余裕がある施設でも、それぞれの時間帯に+1人程度ではないでしょうか。

転倒リスクがある利用者には、日中はリビングで過ごしてもらい見守りをしていますが、全ての介護職員がリビングにいるわけではありません。
入浴介助や排泄介助をしている介護職員もいます。
その為に基本1人で、リビングの見守りをしている状態です。
その中で、2人3人と利用者が同時に立ち上がった場合、どうでしょう。
あなた1人で転ばないように対応出来ますか?
無理があると思います。
介護職員は常にこのような状態に置かれているのです。

夜間は全ての利用者は居室で過ごす事になります。
当然、介護職員の目は全てに届きません。
「でも夜だし寝てるから大丈夫でしょ??」
この考えは甘すぎるのです。
朝まで1回も起きない、という利用者は恐らく入居者の1割にも満たないのではないでしょうか。
ほとんどの利用者は、夜間何度も目が覚めます。
何をやっても目が覚めます。
「でもトイレでしょ?トイレ行ったらまた寝るでしょ??」
甘い。
そのまま居室内をウロウロはもちろん、廊下に出て来る方、何を思ったか全裸になる方、クローゼットの中を整理する方、他の利用者の居室へ入ってしまう方、居室内にある物(食べ物ではない)を食べてしまう方、パットやリハパンをむしって中のポリマーを散乱させる方、ベッド上で飛び跳ねている方、居室内に放尿している方、突然大声で歌いだす方…

介護職員は大体3時間ごとに、居室を巡回しています。
その時既に、上記のような状態が繰り広げられているのです。
この状態に出くわした時の介護職員の絶望感は置いておいて、この状態に入る前、ちょうど起き上がったタイミングで訪室出来るかと言ったら、ほぼ無理でしょう。
センサーマット(ベッド下に敷くマットで、足を乗せるとナースコールが鳴る)を使用していても、センサーが鳴ってから居室へ行くまでの時間や、他の利用者の対応中ですぐ行けない場合など、動きが素早い利用者の場合は間に合わない事もあります。

この上記のような状態が繰り広げられている中で、利用者が転倒しないと言い切れるでしょうか。
介護職員もなるべく早く、出来るだけ急いで居室へ向かったとしても、転倒してしまう事があるのです。

このような状態を知ってか知らずか、利用者家族は平然と「なんで転ばせた?もう転ばせるな!」とクレームを入れて来ます。
確かに転倒は良くない事です。
介護職員も動きがあればダッシュで駆けつけます。

それでも人は転ぶものです
大人でも何もない所で躓いた経験ありますよね?
段差に気付かず転んでしまう事もありますよね?
まして幼稚園や保育所なんて、1日に何人も転んでいますよね?

転倒すると転倒事故として扱われ、事故報告書を書く事になります。
幼稚園や保育園なら、1日に何十通と書かなければいけないでしょう。
しかし介護施設では、書いても月に1通あるかないか。
転びそうな場面に出くわすのは、1日に数十回とあるのに、です。

利用者家族の中には、「絶対転ばせるな!次転ばせたら裁判起こすぞ!!」という方もいます。
介護職員がわざと転ばせたのではなく、夜間の巡回中に床に転がっている利用者を発見したとしても、です。
実際に私が働いていた施設であった話です。
この場合、もちろんその時にいた介護職員が被告となります。
こうなれば、いくら気を付けてケアをしている介護職員でも、もし転倒している場面に出くわしたら、隠蔽もしたくなると思います。
で、その裁判自体は行われたか?って?
少なくとも私が勤務している間は、転倒もしませんでした。
その裁判話を了承したのが、その当時のケアマネや施設長だったので、もちろん介護職員からの信頼はゼロ。
1ヵ月間で平均3人の退職が出る時期が3,4カ月続き、私も辞めました。
業界最大手くらいの介護施設だったので、入職する人には困らなかったようです。
実際月に2,3人は入職して来たし、近隣の介護施設(同企業)からの応援も要請出来る状態だったので。

裁判起こすまでは稀だと思いますが、非常に多いクレームです。
この時の介護職員の気持ち、介護職員同士の会話では、
「だったら家で見ろよ。自分で出来ないから施設に入れてるくせに。」
口には出しませんけど、内心そう思っています。

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例2、介護の仕方に口を出す

介護職員としては、利用者家族が来ている時に、排泄介助などのケアで入るのは嫌です。
まして隣でずっと見られながらケアをするのは嫌です。
介護職あるある。

利用者の中には、家で家族が排泄などのケアを行い、家でケアをしてもらった経験を持ちながら、介護施設に入居して来る方もいます。
訪問介護などでは、介護職員が入る時以外は家族がケアをしています。

この家族がケアをした経験がある場合に多いのが、介護職員のケアの仕方に口を出す家族です。
「私が家でやっていた時はこうやっていて…」
「この人はこうした方がいいのよ…」
「あなたのやり方はここが間違っているわ…」

中には新人の介護職員もいますが、ほとんどの介護職員は勉強をして資格を取った人です。
いわば介護のプロです。
無資格で働いている方もいますが、利用者の負担はもちろん、介護はチームワークの為、1人がちゃんとしたケアをやらないと、後からケアに入る人が困るので、ちゃんと教えています。
排泄介助の時はパットをちゃんと当てないと漏れる…などなど。
当然出来ていない介護職員の後に入った介護職員は、出来ていない介護職員に文句を言う事を忘れません。
出来ていない介護職員は、いちいち文句も言われたくないのでちゃんと直します。
このような素晴らしいかどうか分かりかねるチームワークの良い介護施設は、やはり介護技術が高いです。
なので、今まで家族がやってきた介護は、今まで自宅で介護してきた事は、本当に誇らしい事です。
介護職員としても介護の大変さはとてもよく分かります。
おこがましいですが、大変だったね、偉いね、すごいね、というのは利用者を見ると素直に思います。
けれども、介護施設に預けた以上は、介護職員を信頼して任せてほしいものです。
介護職員もプロとして、プロの仕事をしています。

介護職員の気持ち、介護職員同士の会話では、
「素人が口を出すな。家族が来てるなら自分でやれ。」
口には出しませんが、内心そう思っています。

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例3、パット、リハパン、オムツ使い過ぎ

どこの介護施設でも必ず1人は使用している、介護職員にはおなじみ、パット・リハパン・オムツ。
このメーカーのやつ破けやすいのよね、などといった会話も繰り広げられます。

利用者家族が買って来て持ち込む場合と、介護施設でまとめて購入し家族へ代金を請求する場合とありますが、月額利用料とは別に、実費分(使った分)だけ家族が支払う事になります。
当然使わなければ費用はかからず、いっぱい使えばそれだけ費用はかかります。

基本的に失禁(漏らした)場合には、もちろん交換します。
また入浴時や、1日1回オムツやリハパンは清潔保持の為、汚れていなくても交換します。
パンツを替えるのと同じです。
もし全く失禁がない場合は、1日中同じパット、リハパン、オムツを使用しています。
もちろん失禁が多ければ、交換する回数も多く、パットなどの減りも早いです。
介護職員もあまりにも頻繁に替えるのは勿体ない、という意識があるので、10円玉500円玉程度の失禁であれば、交換しない事もあります。
もちろん個人持ちなので、他の利用者に使ったり、他の利用者の物を使ったり、という事は絶対ありません。

しかし、利用者家族から、「使い過ぎじゃない?もっと節約して!!」とクレームが入る事があります。

パットは濡れたまま放置すればかぶれたり、衛生面で問題があるし、パットから漏れてオムツやリハパンまで汚れてしまえば、その分オムツやリハパンも交換する羽目になります。
最悪着ている服やシーツまで交換する羽目になります。
介護職員としては、1番単価の安いパットのみで交換するか、シーツまで漏れていても放置しておき、1日1回だけ全部交換するか、もしくは尿意がない場合、レクで楽しんでいる最中でも、ご飯中でも、寝ている最中でも30分置きくらいに頻繁にトイレに連れて行くか、くらいの選択肢しかないのです。

漏れていても放置は、ある意味介護職員からすると楽です。
1日1回の交換で済みますからね。
心を無に出来れば、です。
でも家族からはクレームが入るでしょう。

30分置きのトイレは、入居者にとって楽しい毎日でしょうか。
レクも楽しめないし、ご飯もちゃんと食べれない、夜もまとめて寝れない。
利用者にとって、苦痛ではないでしょうか。
家族から見ても、もっとまともな生活をとクレームが入るのではないでしょうか。
介護職員としても、他の利用者のケアをしながら、1人の利用者を30分置きにトイレに連れて行く余裕はなく、ストレスが溜まるものです。
下手すれば虐待に繋がる可能性もあります。

この事を理解していないのか、パットなど使い過ぎる!とクレームが入るので、パットなどを交換した時に使用量を記録する羽目になった介護施設も知っています。
恐らく1日にどれだけ交換するかも把握せず、月換算などにすれば当然1日の使用量よりも多く見えてしまう為、すごく減っているイメージがあるのだと思います。
しかし、尿量の多い利用者もいるので、パットの交換がどうしても多くなってしまう利用者もいます。
1番単価の安いパットのうちで交換する、という事で妥協してもらいたいところです。

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例4、5分置きのナースコール

まず初めに、夜勤は疲れます。

通常人の体は、朝起きて夜寝るように作られています。
それをただ単純に、夕方起きて朝寝る、というだけに逆転したとしても、疲れます。
しかも何故か救急搬送などは夜間に起こる事が多く、夜勤の介護職員も日中よりも少ないので、精神的にも疲れます。

その中で、魔の5分置きナースコール

人間5分ごとにトイレは行かないですよね。
まして寝ているなら、朝まで行かないのも普通ですよね。

それなのに5分置きにトイレに行きたがる利用者が多いのです。
酷いと1分置きの事もあります。
トイレ対応して、介護職員の待機場所に戻ったかと思えば、座る間もなくナースコール。
同じ利用者が、です。
仕方ないのでトイレに連れて行くも、出ない。
でしょうね。
さっきしたもん。
これの繰り返しです。

介護施設では、約70人の利用者に対し、介護職員は平均3人です。
休憩もそれぞれ約2時間ずつあるので、6時間は2人体制になります。
他の利用者の対応もあるので、たった1人でもそのような5分置きコール利用者がいると、他の利用者の対応に支障が出ます。
しかも16時間夜勤の介護施設であれば、介護職員も2日分の仕事を1回でこなしているので、出来る事なら少しでも休みたい。

これが夜勤中ずっと続くと、介護職員もストレスが溜まります。
基本朝までずっと続きますが。
利用者本人も、夜間寝れない為に、昼夜逆転の悪影響が出ます。

利用者家族もケアマネも、このような状態が続くなら、眠剤などの薬の使用も考えるべきです。
まぁ頑なに薬を使いたがらないので、このような状態になっているのですが。

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