在宅で介護を行う時の心強い味方は、やっぱり介護保険サービスです。
お安いですからね。
在宅にしようか、施設にしようか悩んでいる方は、どこまで介護保険サービスで補えるのかが基準になるかもしれませんね。

在宅で使えるサービスってだいたいどんな感じ??

在宅で使えるサービスは、大きく分けて訪問系のサービスと、通所系のサービスがあります。
訪問系のサービスは、自宅に訪問してサービスを提供します。
通所系のサービスは、施設に通所する事でサービスが提供されます。

ほとんどの方が、訪問系と通所系を合わせて利用しています。
介護保険の特徴として、「利用者本人のみ」「日常最低限」のサービスしか提供してはいけない事になっています。
その為に、娯楽に関するサービスは一切ありません
散歩もダメ、お墓参りもダメ、冠婚葬祭もダメ。
大掃除もダメ、庭の草取りもダメ、犬の散歩もダメ。
家族分の洗濯もダメ、家族分のご飯もダメ、家族の部屋の掃除もダメ。
なかなかシビアですが、これが税金を使うって事なんでしょうね。

ちなみにこの介護保険サービスは、ケアマネ(ケアマネジャー)が作成するケアプランに沿って利用出来ます。
ケアマネに無理を言って、ごまかしつつケアプラン作ってもらえばいいじゃん♪♪
と思った方。
あなたのその一言が、事業所を倒産に追い込みます。
介護保険の不正請求になりますからね。

訪問系のサービスをざっくりと

・訪問介護
介護職員が自宅を訪問して、掃除・洗濯・調理・食事・排泄・着衣の交換・寝具の交換・車椅子への移乗・通院などの外出・日用品の買い物などのサービスを提供します。

・訪問入浴
介護職員・看護師が3人1組で自宅へ訪問し、入浴介助のサービスを提供します。浴槽を提供し、身体の状態を確認した後、入浴介助を行います。

・訪問看護
看護師が自宅へ訪問し、心身の状態の観察・バイタル測定・排泄・痰の吸引などのサービスを提供します。

・訪問リハビリ
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が自宅へ訪問し、リハビリを行います。

・居宅療養管理指導
医師・看護師・薬剤師・歯科医師・管理栄養士などが自宅へ訪問し、健康管理や指導を行います。薬の服薬方法や副作用の説明・食事相談などのアドバイスであり、医療行為ではありません。

通所系のサービスをざっくりと

・デイサービス
日中の一定時間、介護施設に通い食事・入浴・機能訓練などのサービスを提供します。

・デイケア
デイサービスと同じような感じですが、通所リハビリテーションと呼ばれており、リハビリを目的としてサービスを提供します。デイサービスでも機能訓練を受ける事が出来ますが、機能訓練とリハビリは全く別物です。病院や老健などで提供しています。

※リハビリ・・・医師の指導で看護師・理学療法士などが指導。
※機能訓練・・・医師の指導はいらない。介護職員の補助で提供可能。

・ショートステイ
短期入所生活介護と呼ばれ、数日から1週間くらいを目安に、施設に入所し生活します。提供されるサービスは、介護施設に入居しているのと同じく、排泄・入浴・食事・生活支援などが提供されます。施設へ入居する前に、体験として利用する事も可能です。

・短期入所療養介護
ショートステイと同じような感じですが、こちらはリハビリを目的としています。提供しているのも、病院や老健などになります。

誰が利用出来る??

介護認定で、基本チェックリストから要介護5の方まで利用出来ます。

介護度によって、何が違うかと言いますと、基本チェックリスト・要支援の方は予防のサービスを利用する事です。
どれが予防なのか分からないと思うので、ケアマネが上手く紹介してくれるか、自分であらかじめ探したい場合は要支援なんですけど…と確認すれば教えてもらえます。多分。
ほぼ同じですけどね。

あとは、利用回数
正確には介護保険サービスの自己負担額の上限ですが、要介護5の方の方が高く設定されています。
例えば、要支援1の方は月2,000円まで、要介護5の方は月10,000円まで、みたいな感じです。
あくまでも例なので、上記の金額は違います。
計算方法が、単位換算だったり、介護度で使う単位数が違ったり、1単位いくらなのかが市町村で違ったりと、まぁまぁ計算が面倒なんですが、例えば訪問介護を利用してなくて、同じデイサービスのみ利用していた場合。
1回500円だった場合。
要支援の方なら週1回(月4回=2,000円)しか利用出来ないところを、要介護5の方なら週5回(月20回=10,000円)利用出来る。
といった感じで、回数に差が出て来ます。
もちろん、回数を多く利用すれば、自己負担額も多くなりますよね。
要介護5の方ほど、自己負担額の上限が高いので、サービスも回数も多く利用出来ます。
あくまでも例なので、金額と回数は現実と違います。

もし、この上限を超えて利用したい、介護保険サービスで利用出来ないところもやってほしい、という場合は、
・全額自己負担で利用する
・介護保険外サービスを利用する
事になります。

介護保険外サービスを利用するならこちらから。
介護保険外サービス!介護保険が使えないところは…

ただし。
基本は家族が介護するものです。
利用したいサービスがあっても、
それは家族が出来ないの??
家族の分もやるんだから、そのついでに出来るよね??
などなど、突っ込まれます。
どうしても家族が出来ないところを補うのが介護保険です。

同居の方の場合。
家族 「日中おばあちゃん一人になっちゃうから、洗濯お願いね♪」
ケアマネ 「…家族が帰ってからやればいいでしょ??」
このような場合は断られます。

家族 「日中おばあちゃん一人になっちゃうから、オムツ替えてもらえる??」
ケアマネ 「じゃ訪問介護で30分サービスいれましょうか」
これなら可能です。
おばあちゃん一人でオムツ替えられるなら、トイレに行けばいいですからね。




メリットって何??

それはもうお安く利用出来る事です。

ですが、介護はボランティアではありませんからね。
介護を仕事としている側も生活かかってます。

介護保険サービスを利用するなら、まずケアマネにケアプランを作成してもらう事が前提です。
自分で作る事も可能ですが、恐ろしくめんどくさい。
更にこのケアマネにケアプランを作ってもらう事で、利用している全てのサービスが連携されるのです。

例えば…
・ケアプラン作成(ケアマネ事務所)
・訪問介護(A事業所)
・デイサービス(B事業所)
・ショートステイ(C事業所)
・訪問リハビリ(D事業所)
と、様々な事業所を利用する事になります。

訪問介護の職員はデイサービスの職員ではないのでデイサービスでの様子は分からないですし、訪問リハビリの職員は自宅に訪問しているのでショートステイの様子は分からないですよね。
もし訪問介護で食事介助をしているなら、デイサービスでの食事の様子を知る事で適切なサービスを提供出来ますし、ショートステイで機能訓練として廊下を歩いたりしているなら、どのくらい歩けるのか訪問リハビリの職員は知りたいですよね。
さて、そこで。
介護保険サービスを利用していれば、利用者本人と家族・利用している事業所の担当者が全員集まり、担当者会議が行われ、情報交換や適切なサービス提供が行われるように検討したり出来るのです。
それによって、常に最新の良い状態のサービスが提供されます。
ケアマネ的にはこの会議の日程調整が恐ろしく大変ですけどね。

続きまして、サービスが入っている時間は、安否確認の目的もあります。
一人暮らしだったり、家族が仕事に行っている間は心配だったりしますよね。
その時に、介護保険サービスが入る事によって、安否確認が出来るのです。
介護保険サービスは、安否確認も目的としている為、利用者本人が不在時にはサービスを提供出来ない事になっています。
更にサービス事業者は、サービスが入っている時間はその事業者の責任になるので、利用者がいない場合は確認出来るまで探します。
事前に不在の連絡があれば、キャンセルなどで対応しますが、連絡がなく家のピンポンしても誰も出て来ない。
あなたなら何を考えます??
時間を忘れて出かけた??
認知症で出かけたまま帰れなくなった??
家の中で亡くなってる??
などなど、色々可能性は考えられますよね。
もし、最悪亡くなられていた事も想定し(病死なのか殺人なのか…)第三者(事業所の他の職員など)と電話で連絡を取りながら指示を仰ぎます。
第三者を介入させる事で、自分の身の安全も確保出来ますからね。
家の周りを確認したり、庭を確認したり、それでも見つからなかったらケアマネや家族にも連絡します。
ケアマネや家族からの依頼があった場合など、家の中まで入る事もあります。
ケアマネがすぐ駆けつける事もありますけどね。
そこまでして安否確認をするのです。
安心です。

注意事項

介護保険サービスは、便利屋ではありません。
家政婦でも奴隷でもありません。

介護予防・自立支援を目的としたサービスである事を忘れないで下さい。

利用者本人が出来ないところを手伝ったり、出来るところは利用者と一緒にやります。
利用者が少しでも状態が改善したり、今の身体機能を維持する事が目的です。

また、介護している家族の負担軽減も目的としています。
家族もリフレッシュしてもいいのです。
利用者がデイサービスに行ったり、ショートステイに行ったりする事で、家族もリフレッシュしてもいいのです。
でも、出来るだけ家族が関わる事、協力する事を理想としているので、全てをサービスに丸投げしようとしないで下さい。
どうしても家族が協力出来ないところ、家族が疲れて来たら、介護保険サービスで補って下さい。

介護職員は底辺職と言われていますが、介護のプロであり、人間です。
お互い心のある人間同士なので、それを理解したうえで、気持ちよくサービスを利用しましょう。
良識のない利用者は、何気にたらい回しにされています。

高齢者家族にも知っていてもらいたい、高齢者の暴言・暴力の実態はこちらから。
利用者(高齢者)からの暴言・暴力